中国人エンジニアの実力は?
日本の大手電子系メーカーが衰退する一方で、ファーウェイやシャオミーなどの中国の電子系メーカーの躍進が目立ちます。
中国のエンジニアはほとんどが20代なので、当然ながら、経験では日本のベテランエンジニアには遠くおよびません。
それでは、中国メーカーの躍進の秘密はどこにあるのでしょうか?
この10年で、電子製品のモジュール化と集積化はさらに進み、多くの電子製品がコントロールICの仕様書通りに回路を作るだけでほぼ完成してしまうような時代になりました。
つまり、動作原理を深くまで理解していなくても、それなりの製品がつくれてしまう時代になったのです。
たとえば、複雑に思えるWindowsパソコンを設計しているソリューション会社のエンジニアも、実際はIntelチップの仕様を理解しないまま設計しているのが現実です。
そんな状況でも、圧倒的な人数とスピードを武器に新製品をどんどん市場に投入することで、躍進を続けているのが中国メーカーの実態です。
20代の中国人エンジニアは、チップの教科書通りに設計するのは可能でも、技術的なアレンジが入ったり、アナログ技術の要素が入ってくるとお手上げになる場合があります。
また、様々な知識を必要とする不具合分析などの業務も、経験の少ない中国人エンジニアは非常に苦手です。
新製品開発(ODM)などを委託するときは、委託先メーカーのエンジニアの技術力もしっかり見極めたいものです。